2021年06月30日

バウンダリーマイクの製作

三太郎さんが使っているバウンダリーマイクの録音を聞いてみると、スタンドマイクに較べて間接音が少ないせいか音がクリアです。そこで、バウンダリーマイクを作ってみることにしました。三太郎さんが板材、川崎G寺O和尚が非鉄金属で作っているので、違う材料ということでゴム板を選んでみました。カインズ昭島店に厚めの防振ゴムがあったので、それを加工します。マイクカプセルは銅管に収める形にし、銅管を通す穴をゴム板に開けます。また、基板を納めるスペースが必要になるのでその部分を削ります。ゴムの弾力性が邪魔をして削るのは精度が出ませんが、なんとか削りました。
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マイクカプセルは銅管に入れますが、銅管の底の部分は下側のゴム板に当てるので配線を引き出す切り欠きを作ります。
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シールドは銅箔テープを貼り付けて、アースに接続しました。はんだ付けが簡単にできるので、リード線の引き出しも容易です。
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マイクカプセル、基板、配線を繋いで動作確認をします。
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今回使った基板は、差動の2SK880にソースに抵抗を入れたものです。2SK879を使った場合とゲインはほぼ同じですが、無選別でFETのバラツキを抑え込めないかということを考えてみました。結果的に、電流の違いは小さくなっていました。
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基板とシールドが接触してショートすると動作しなくなりますので、ポリエチレンのシートを使って絶縁します。
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基板、マイクカプセルを入れた銅管、配線などは固定していません。上側のゴム板を被せて納めます。銅管を入れる穴は、銅管を入れやすくするため下側を広くしてあります。
組み立てた状態です。
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裏側は、ダイソーの防振剤をはめ込んでいます。
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動作確認しています。特に問題なく動作し、ノイズも大丈夫でした。
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ゴム板はある程度の重みがあって、強度もそれなりにあります。踏まれても耐えられそうなマイクに仕上がったようです。
posted by lobs at 17:47| Comment(0) | 録音

zoom F6を買った

録音するときにクリップしないように音量レベルを調整する訳ですが、どうしても余裕を見て設定することが多くなってしまいます。24bitで録音する場合は ある程度音量を小さめにしても音質の劣化は少なく抑えることができますが、可能であればクリップギリギリで録音したいものです。
ダイナミックレンジを広くできる録音方法として、32bit floatがあります。この録音が可能な装置は高いと思っていたのですが、探してみるとzoom F6が比較的安価で、しかも小型に作ってあってフィールドレコーディングが可能となっているようです。
買うかどうしようか迷っていたのですが、突如、録音の話が来たので買ってしまいました。
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この機種の特徴についてはネットに色々上がっているのですが、なんといっても32bit floatで録音できるため、最初にある程度適当にレベル調整しておけば あとは録音の開始、停止だけをすることになります。また、LRトラックをON (LRファイルを作成する機能らしい) にしなければ6ch同時に192kHz32bit floatで録音可能です。その他にも便利な機能が組み込まれていて、高音質で気楽に録音したい人にはお勧めのレコーダーです。

試しにスピーカーにマイクを極端に近づけて、通常だとクリップするレベルで録音してみました。ピークレベルが+32.5dBなので、DR-100などのPCMレコーダーでは完全に音割れする状態です。
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このファイルをsoundengineで音量レベルを-36dB下げてみました。
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このファイルを再生してみると、音割れすることもなく普通に聞くことができます。
私の今までの感覚だと信じられないことです。なかなか素晴らしいレコーダーです。

音質ですが、ほぼ同じマイク、ほぼ同じ録音位置で TASCAM DR-70と比較してみました。TASCAMは少し柔らかめの音、ZOOM F6は少し硬めの音ですが、大きな違いはないように思いました。

posted by lobs at 16:03| Comment(0) | 録音

2021年05月04日

hakko T18-S4 と goot PX-60RT-S4

常用しているはんだゴテは、ヒータをPX-60Hに入れ替え、コテ先をPX-60RT-S4にして、自作の温調を接続しているCXR-31です。しかし自作である温調部分のサイズが大きいので持ち運び用には温度調節ができるようにしたgoot PX-238 1本にしていました。ところが、基板のメンテナンスする場合は部品を外すことがあり、はんだゴテが2本あったほうが便利です。
最近、メルカリでhakkoのFX-600が安く出ていたので持ち運び用に使えるかなと思い、買ってみました。
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FX-600を選んだ理由の一つが、コテ先にT18-S4があることです。S4タイプのコテ先は、熱が伝わり易いせいなのか大きな部品のはんだ付けや熱が逃げ易い部分のはんだ付けでもなんとか対応できます。また、先端が尖っているのでチップ部品のはんだ付けも楽にできます。
左側がPX-60RT-S4、右側がT18-S4です。
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ネットの情報によると、この両者は互換性があるようです。しかし、今までは比較できるはんだゴテがなかったので確認できていませんでした。今回、FX-600が入手できたので比較してみました。
コテ先の互換性で問題になるのがヒータ部分への収まり具合になります。この部分が大きく違っていると温調が効き難くなったり、熱容量が足りなくなったりします。
コテ先がヒータ先端部分を覆う長さ(hakkoだと固定パイプ、gootだとスペーサと呼んでいる部品の先端からヒータ先端までの長さ)を比べてみると、写真のように殆ど同じであることが分かりました。これであれば、問題なく使えそうです。
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S4タイプのコテ先が使えるはんだゴテを持ち運び用に使えるようになったので、荷物の量を減らせるし、作業も楽になりそうです。
posted by lobs at 07:47| Comment(0) | はんだごて