届いた箱と、中の状態です。値段の割にまともな梱包です。


届いた状態で音出ししてみると、音が安定せずに音像が揺らぐ感じがありました。このままでは使えそうもないので改造してみることにしました。
しかし、ネットを探しても回路図が見つかりません。TPA3255の周辺はいじるつもりはないのですが、入力周りの回路が分からないと改造の方針が立ちません。そこで、入力周りだけ回路図を作ってみました。調べた結果を下図に示します。
信号はボリュームを通った後に反転アンプで6dB増幅し、更に二段目の反転アンプで逆相の逆相である正相信号を作っています。
入力の50kΩBのBタイプは、オーディオ用としては失格なので10kΩAのAタイプに交換します。あと、一段目の反転アンプの後にコンデンサを介して二段目の反転アンプが繋がっていますが、これは何故だろうか???? 安定動作のためにコンデンサが入っているのだろうと思われますが、普通は入れないだろうと思われますので、ジャンパ処理します。
【追記】ネットを調べていたら、やはり同じようにジャンパ処理している例がありました。評価基板のマニュアルもコンデンサは入っていないので、ジャンパで直結するのがいいようです。

オペアンプの入力周りの10μFのケミコンは、安価で音も比較的良いという評価の東信UTWRZに交換します。また、6Vを作っているケミコンは、より安定化するためにOSコンの56μFにしてみました。オペアンプも比較的評価が良いLT1364に交換します。
交換する部品を外して、Linkmanの10kAボリュームを取り付けた状態です。ボリューム周りの基板は、ピンヘッダの太さがスルーホールの内径と差が小さいため、はんだ吸取り器を使っても取り外しに苦労しました。パターンを壊していないか確認しながら作業しました。

改造後の回路図を下図に示します。

改造後の基板です。

電源を入れてみると、特に問題なく動作しました。コンデンサをジャンパに変えても大丈夫なようです。一段目のオペアンプの入力バイアス電圧と二段目のオペアンプの入力バイアス電圧の差が殆ど無くなっていますので、ジャンパ処理が正解なのではないだろうか???
【追記】上でも追記しましたが、ジャンパ処理で正解のようです。
改造後に音を聴いてみると、音像が揺らぐ感じが無くなりました。
ただ、やっぱりデジタルアンプのせいなのか、電源がACアダプタのせいなのか QUAD77のパワーアンプに比較すると分解能が劣ります。しかし、かなり善戦していることも事実なので、持ち運び用としては使えるレベルのような気がしました。なんといっても、軽くて小さいのがいいです。