2018年06月03日

中華製ファストリカバリダイオードUF-4007

はんだごて温度コントローラ基板で使う整流用ダイオードのうち、1本は足の長いというか昔は普通の長さだったものを使うようになっているのですが、電流は少ない場所なので、せっかくならファストリカバリダイオードを使って、気分だけでも性能を上げたような雰囲気を味わいたいと思っています。
しかし、最近、秋月で売られているファストリカバリダイオードは足の短いものが多くなっています。このため、汎用の1N-4007を使ったりしていましたが、なんとなくスッキリしません。
足の長いファストリカバリダイオードを探してみたら、例によってAliexpressでUF-4007を見つけました。箱入り1000本で12ドルです。しかも、足の長さは昔のままのようです。早速購入してみました。
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master instrumentという会社の製品のようで、まともなように見えます。
20本ほど抜き出して、280V印加した時の逆方向電圧を測ってみると、0.01〜0.02μAと優秀な値です。しかし、1本だけ製品のDatasheetぎりぎりの0.2μAというものもありました。順方向電圧は、0.09Aを流した時に0.86〜1.0Vで、Datasheetのスペック以内です。まあ、十分使えるようなスペックです。

しかし、本当にUF-4007なのか不安が残ります。master instrumentは1N-4007も製品の中にあるので、それと混ぜられても外観では分かりません。そこで、Analog DiscoveryとFRAplusアダプタと最近作った補助アンプを使って簡単に測定してみました。
機器の接続は以下のようにしています。図中のBuffer Ampが補助アンプです。
Diode測定回路.jpg

100kHzの矩形波を±1Vで出力し、2Ωの抵抗で電流制限してダイオードの両端の波形を観察しました。反射波形が出ていて、正常に測定できていないことは無視してください。
問題のUF-4007です。
UF4007s.jpg

続いて、手元にあったUF-4005
UF4005s.jpg

ショットキーダイオードの11EQS10
11EQS10s.jpg

比較のため、手元にある汎用品の1N-4007です。
1N4007s.jpg

比較してみると、UF-4005と同じような波形になっています。また、ショットキーの11EQS10とも近い波形です。これに対して汎用の1N-4007とは明らかに違っています。
この結果から、一応、ファストリカバリダイオードらしいということが分かりました。安心して使っていいようです。
あと、Analog Discovery用に作った補助アンプは、スピーカーのインピーダンス測定では性能を発揮できませんでしたが、このような使い方ができるので、色々役立ちそうです。
posted by lobs at 16:38| Comment(0) | 部品

200円のオペアンプを使ったAnalog Discovery用補助アンプ

手作りアンプの会、夏の「三土会200回記念大会」で、200にちなんだものということで作ってみたもの その2 です。といいますか、使えそうなオペアンプを探していたら、LME49710が見つかり、それが200円でした。
このようなアンプを作ろうと思った理由は次のとおりです。
以前作ったスピーカー定電圧測定用アンプに使っているLF411の高域側のNFB量が不足気味であり、特に低インピダンススピーカーの測定の場合、高域側で若干誤差が出やすいためです。このため、高域側でNFB量が大きいオペアンプを使うことを考えていました。しかし、このようなオペアンプは高速タイプが多く、発振しやすいものが多くなります。このため、安定に使えそうなオペアンプを探していました。
今回使ったLME49710は、当初オーディオ用ということで販売されていて、高域が伸びている印象がなかったので選択の範囲に入っていなかったのですが、秋月のサイトを見ていたらGB積が55MHzもあることに気が付きました。これであれば、今回の目的に使えます。
回路図を以下に示します。以前作ったアンプを改造して、オペアンプをLME49710にし、出力段を2パラから3パラにしています。
201805_LME49710test_amp文字入り.jpg

基板とアンプの外観です。
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当初は、インピーダンスはFRAplusが定電圧で測定していると思いこんでいたので、FRAplusにおまかせでいいのではないかと思って、インピーダンス測定用の端子を付けないで作ったのですが、FRAplusが定電圧出力で動作していないことが分かりましたので、10Ωの抵抗も基板上に載せています。

通常のアンプとして使う出力端子で周波数特性を調べてみました。
LME49710_LF411バッファアンプ周波数.jpg

基板上のジャンパで、Gainを1倍と10倍に切り替えできますので、両方を載せています。Gainが1倍でも高域側に盛り上がりはなく、今回のようにダイヤモンドバッファを付けても安定に動作しているようです。また、比較のためにLF411を使った時のデータも載せていますが、LF411に比べると特にGian10倍の時に高周波側に大きく拡大できていることが分かります。

クリッピングポイントを調べるため、歪率特性も測定してみました。
LME49710_LF411バッファアンプ歪率.jpg

クリッピングポイントは4Vくらいであり、8Ω負荷で約2Wになります。出力段のエミッタ抵抗に熱暴走しないように10Ωを入れているので、出力は取れません。

さて、このアンプを使ってスピーカーのインピーダンスを測定してみました。Analog DiscoveryにFRAplusアダプトとこのアンプを接続します。スピーカーはインピーダンス測定用出力に接続します。定電圧出力測定の動作を確認するために、ミリバルで出力も確認しましたが、ちゃんと定電圧動作していました。
比較のために、通常のアンプとして使い、アンプとスピーカーの間に抵抗を入れた場合、さらにARITOさんの作例を真似て作った抵抗を組み込んだケーブル(FRAplus基板のオペアンプだけで駆動)でも測定してみました。
その結果、S-N701-LR改では三種類の測定結果が完全に重なってしまい、差が出ないという結果になりました。
S-N701-LRインピーダンス.jpg

フルレンジスピーカーでは微妙に差が出る場合もありますが、S-N701-LR改では差がありません。FRAPlusアダプタだけでも十分に測定できるようです。
但し、定電圧でスピーカーのインピーダンスを測定できるようにしておけば、JIS企画に沿って測定していると言えるので、存在価値はありそうです。また、FRAplusのオペアンプに負荷を掛けると、Analog Discoveryから供給する電源が止まることもあるようなので、このようなアンプを間に入れておけば安心ではあります。

(6月4日 追記というか修正)
LME49710の番号を間違っていたので修正しました。続きを読む
posted by lobs at 15:23| Comment(1) | 測定器

200円のオペアンプを使ったchumoyヘッドホンアンプ

手作りアンプの会、夏のお寺大会が「三土会200回記念大会」です。200にちなんだものということで作ってみました。200パラアンプは構想と部品集めがほぼ終わってはいたのですが、規模が大きすぎて頓挫してしまいました。
さて、秋月で200円で売っているオペアンプは色々ありますが、今回は高速で使いにくそうなOP275を組み込んでみます。
chumoyアンプ用の基板に載せるのはそんなに時間がかからずに完成です。
DSC_0080s.jpg

音を聞いてみると、MUSES8920に較べるとハイ上がりですが、音の伸びと、音が前に出てくる感じはMUSES8920と似たような雰囲気があります。高評価を付けているwebページがあるのもなんとなく分かる感じがしました。

ついでに特性も測定してみました。
NJM2114_MUSES9820_OP275周波数.jpg

ここで不思議な現象というか、FRAplusの特性なのかもしれませんが、OP275のGainが4dBほど低く表示されています。オシロの波形はMUSES8920やNJM2114と差がないのですが、FRAplusでは低めに表示されていました。
あと、高速オペアンプなので周辺部品の組付けに工夫が必要なようです。今回使った基板と部品では、高域が若干不安定になっているようです。

1kHzの歪率特性も比較してみました。
NJM2114_MUSES9820_OP275歪率.jpg

MUSES8920とNJM2114に比較すると0.6V以上で飽和しており、早めにクリップするようです。オシロの波形を見るとプラス側が先にクリップしてしまうようです。

音的には少し魅力のあるオペアンプですが、低電圧で使うのは苦しいような印象がありました。

posted by lobs at 14:02| Comment(0) | ポータブルアンプ