2018年06月03日

200円のオペアンプを使ったAnalog Discovery用補助アンプ

手作りアンプの会、夏の「三土会200回記念大会」で、200にちなんだものということで作ってみたもの その2 です。といいますか、使えそうなオペアンプを探していたら、LME49710が見つかり、それが200円でした。
このようなアンプを作ろうと思った理由は次のとおりです。
以前作ったスピーカー定電圧測定用アンプに使っているLF411の高域側のNFB量が不足気味であり、特に低インピダンススピーカーの測定の場合、高域側で若干誤差が出やすいためです。このため、高域側でNFB量が大きいオペアンプを使うことを考えていました。しかし、このようなオペアンプは高速タイプが多く、発振しやすいものが多くなります。このため、安定に使えそうなオペアンプを探していました。
今回使ったLME49710は、当初オーディオ用ということで販売されていて、高域が伸びている印象がなかったので選択の範囲に入っていなかったのですが、秋月のサイトを見ていたらGB積が55MHzもあることに気が付きました。これであれば、今回の目的に使えます。
回路図を以下に示します。以前作ったアンプを改造して、オペアンプをLME49710にし、出力段を2パラから3パラにしています。
201805_LME49710test_amp文字入り.jpg

基板とアンプの外観です。
DSC_0100s.jpg

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当初は、インピーダンスはFRAplusが定電圧で測定していると思いこんでいたので、FRAplusにおまかせでいいのではないかと思って、インピーダンス測定用の端子を付けないで作ったのですが、FRAplusが定電圧出力で動作していないことが分かりましたので、10Ωの抵抗も基板上に載せています。

通常のアンプとして使う出力端子で周波数特性を調べてみました。
LME49710_LF411バッファアンプ周波数.jpg

基板上のジャンパで、Gainを1倍と10倍に切り替えできますので、両方を載せています。Gainが1倍でも高域側に盛り上がりはなく、今回のようにダイヤモンドバッファを付けても安定に動作しているようです。また、比較のためにLF411を使った時のデータも載せていますが、LF411に比べると特にGian10倍の時に高周波側に大きく拡大できていることが分かります。

クリッピングポイントを調べるため、歪率特性も測定してみました。
LME49710_LF411バッファアンプ歪率.jpg

クリッピングポイントは4Vくらいであり、8Ω負荷で約2Wになります。出力段のエミッタ抵抗に熱暴走しないように10Ωを入れているので、出力は取れません。

さて、このアンプを使ってスピーカーのインピーダンスを測定してみました。Analog DiscoveryにFRAplusアダプトとこのアンプを接続します。スピーカーはインピーダンス測定用出力に接続します。定電圧出力測定の動作を確認するために、ミリバルで出力も確認しましたが、ちゃんと定電圧動作していました。
比較のために、通常のアンプとして使い、アンプとスピーカーの間に抵抗を入れた場合、さらにARITOさんの作例を真似て作った抵抗を組み込んだケーブル(FRAplus基板のオペアンプだけで駆動)でも測定してみました。
その結果、S-N701-LR改では三種類の測定結果が完全に重なってしまい、差が出ないという結果になりました。
S-N701-LRインピーダンス.jpg

フルレンジスピーカーでは微妙に差が出る場合もありますが、S-N701-LR改では差がありません。FRAPlusアダプタだけでも十分に測定できるようです。
但し、定電圧でスピーカーのインピーダンスを測定できるようにしておけば、JIS企画に沿って測定していると言えるので、存在価値はありそうです。また、FRAplusのオペアンプに負荷を掛けると、Analog Discoveryから供給する電源が止まることもあるようなので、このようなアンプを間に入れておけば安心ではあります。

(6月4日 追記というか修正)
LME49710の番号を間違っていたので修正しました。続きを読む
posted by lobs at 15:23| Comment(1) | 測定器

2018年05月02日

今更ながらFRAplusアダプタ組立

2年くらい前にAnalog Discovery用のFRAplusアダプタ基板をARITOさんに分けてもらったのですが、部品集め状態のまま時間が過ぎてしまいました。高速オペアンプのAD827が高価なのと、安価なAliexpressから買うと偽物を掴まされそうなので躊躇していためでした。しかし、daikunomokichiさんのブログを見ていたらLT1364でも使えることが書いてあります。これだと秋月で買えるし、値段も550円と手頃です。データシートの特性もAD827と同等以上です。

譲って頂いた基板です。まだ部品を着けていない状態です。
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これに部品を載せました。LT1364以外の部品は集めてあったのと、それほど部品数も多くないので比較的短時間で組み上がります。オペアンプのLT1364ですが、100kHzの矩形波でもAnalog Discoveryの出力波形と大差なく、特性は問題ないようです。1μFのフィルムコンデンサも秋月で買ったものを使いました。
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FRAplusはLANケーブル用のRJ45コネクタを使って測定対象機器と接続するので、コネクタ付きのLANケーブルを切って測定用のケーブルも作りました。LANの端子の接続方法は全部一緒かなと思っていたのですが、調べてみるとA接続とB接続があること分かりました。市販品の殆どはB接続のようです。今回改造したケーブルもB接続でした。ARITOさんの説明もB接続になっています。
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これでしばらくはFRAplusで遊べそうです。
posted by lobs at 14:58| Comment(0) | 測定器

2018年01月13日

DSO138オシロスコープキット その3

DSO138を使ってみて感じるのは、ノイズが多いことです。ネットを検索してみても、色々出てきます。日本よりも外国の人たちが色々対策を試しているようで、C15、C26あたりのアース配線をいじったりしているようです。しかしながら、空中配線とか、ケミコンを横にするとかだと、持ち運んでいるときにパターン配線が剥がれたり配線がショートしそうで怖いので、ちょっと躊躇します。
とりあえずは、電源の強化を試してみることにしました。回路図を眺めてもらえば分かるのですが、コストを下げるために発振ぎりぎりの設計になっている部分があったりします。その部分を強化してみることにしました。
下図のC10、C11は、オペアンプの電源用パスコンですが、オリジナルだと0.1uFのセラミックコンデンサ一個で済ましています。ここの部分は容量を大きくした方が三端子レギュレータの動作が安定になるはずなので、100uFのケミコンに入替え、裏側に0.22uFのチップコンデンサを入れます。0.22uFにしたのは秋月で3.2mmサイズの0.1uFがなかったため、代わりに入れています。
C20は三端子レギュレータの出力側コンデンサですが、ここもオリジナルでは0.1uFのセラミックコンデンサです。ここも220uFのケミコンに置き換え、裏側に0.22uFのチップコンデンサを入れます。
C25は交換しなくてもよかったのですが、チャージポンプの出力側なのでノイズ低減を狙ってOSコンにしてみました。
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裏側のC15は、ノイズ低減を狙って3225サイズの47uF大容量チップコンデンサを付けています。
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この改造によってノイズが改善されたような感じはないのですが、動作が安定したような気がします。
あと、電源のACアダプタをトランス式のものにしてみました。手元にあったものが、DSO138に繋ぐと8.6Vくらいの電圧になって、丁度いい感じです。ノイズの点でも少し有利になるはずです。

トランス式のACアダプタだと、リプル電圧が気になります。そこで、このオシロで測定してみました。結果を下図に示しますが、0.19Vp-pとなっており、三端子レギュレータの動作に影響することはないことが確認できました。
DSC_00015s.jpg
posted by lobs at 17:44| Comment(0) | 測定器