以前から欲しかったハンドラップを買ってみました。

構造は、シャンプーやボディソープのようにポンプを押し下げて中の液を少し押し出すなものなのですが、液体が上部の皿の部分に溜まるようになっていてそこの液を綿棒やティッシュに滲み込ませることができるものです。
電子工作で何に使うかというと、プリント基板などの洗浄です。ハンドラップの中にイソプロピルアルコールなどを入れてポンプを押して綿棒などに滲み込ませ、プリント基板などを洗浄します。
イソプロピルアルコールを小瓶に入れて使えばよいではないかという意見もあると思いますが、実際に使ってみると作業性がかなり違います。ハンドラップの方が格段に使い易いです。
実際に個人が使う場合ですが、液の使用量・使用頻度が少ないので底の部分に残った液が長期間使われないまま放置される可能性が高く、蒸発などにより変質することが考えられます。このため、使用するにあたってハンドラップの瓶の中にガラスや石などを入れて底に残る量を少なくしようと考えました。ハンドラプの中に残る量を少なくしておけば、はじめに入れる量を減らすことができますし、液を処分する場合でも損失を抑えることができます。
イソプロピルアルコールなどの有機溶媒を入れるので、ハンドラップも有機溶媒に耐えられるものが必要ですが、中に入れる物もガラスや石などに限られると思います。
まず、ホームセンターでメダカ水槽用の白い小石、ダイソーでおはじきを買ってきました。

これをハンドラップの中に入れます。あまり量を多く入れるとポンプが詰まる可能性があるので、適量というか少な目に入れます。入れ終わったら、イソプロピルアルコールを少し入れます。

買ったばかりなので、瓶、石、おはじきの汚れが溶け出してくるので、まず汚れを溶かすためにしばらく放置します。その後、汚れを気にする人だと一旦イソプロピルアルコールを捨てると思いますが、洗浄しようと思っている基板があったのでそのまま使ってみることにしました。
プリント基板をはんだ付けした後のフラックスは固くこびりついているので、綿棒では落とし難いです。このため、マイナスの精密ドライバの小さいものに脱脂綿を巻きつけ、これを使って洗浄作業をします。先端が少し平らな金属性の細い棒があれば何でも使えると思いますが、入手が容易なものとして精密ドライバを使っています。これに巻きつけた脱脂綿にイソプロピルアルコールを滲み込ませています。
真ん中の皿の部分を押すと、イソプロピルアルコールが上がって皿に出てくるのでそれを滲み込ませます。

このようにして作業すると芯に金属があるので力を加え易くなり、また綿棒に較べて細くすることができるので細かい所まで拭き取ることができますのでフラックスの掃除が楽になります。但し、脱脂綿の量を多くできないので頻繁に脱脂綿を交換する必要があります。
このような作業にハンドラップが役立ちます。小瓶からだと手間がかかり過ぎます。
実態顕微鏡を使ってはんだ付けの確認と基板の洗浄を行っている様子です。