2020年04月29日

XLR内蔵マイクアンプは15Vで動作するか確認

2020年2月9日にマイクアンプ製作会を行いました。そのときに製作したマイクをベリンガーのDEQ2496に接続したみたとの情報が「Masaの手作りオーディオ」さんからありました。ファンタム電源電圧が15Vですので、動作するとは予想していなかったのでちょっとびっくり。
これは確認しておく必要があると思い、まず、先日書き込んだ 電圧を変更できるファンタム電源アダプタを作りました。
今回は、これを使って試験してみました。
FETに2SK879を使ったマイクアンプの回路ですが、三太郎さん式の回路はこちらです。
201907-m-23C-K879-s白黒.bmp

蝦名の回路(以前にも載せましたが、「ShinさんのPA工作室」の回路に三太郎さんのアイディアを取込んだもの)はこちらです。
e18c-K879-s白黒.bmp

使ったマイクはこちらです。マイクカプセルは三太郎さんに選別してもらったXCM6035(WM-61A互換品)を使いました。上側の灰色のブッシュを使った二本が三太郎さんの回路基板を入れたものです。
DSC_1915s.jpg

マイクカプセルを接続した状態でないと電流バランスが崩れて動作確認ができないので、周波数特性などは測定できません。ファンタム電圧を変えたときに各部の電圧を測定し、またアンプの動作確認はDR-100IIを接続してマイクが拾った音を聞くことで行いました。
DSC_1897s.jpg

DEQ2496のマイクアンプは回路図を見つけることができませんでしたが、DCX2496と同じであろうと推定しました。この場合15Vに接続する抵抗は1kΩになりますので、下の写真のようにピンヘッダにソケットを二段に重ねて挿入し、6.8kΩとパラに1.2kΩを入れてテストしてみました。今回は、15Vと12VでDEQ2496と推定した回路で測定を行いました。
DSC_1899s.jpg

2SK879差動FETに流れる全電流を以下に示します。差動FETの全電流はファンタム電源電圧の変化に対してほぼ直線的に変化します。DEQ2496と推定した条件との差は大きくありませんでした。
20200428_ファンタム電圧の影響調査2s.jpg

次に、マイクカプセル電圧とマイクカプセル電流を以下に示します。マイクカプセル電圧はファンタム電源電圧が15V、12Vで0.5V以下になってしまいます。DEQ2496と推定した条件との差は、やはり大きくありませんでした。
しかしマイクカプセル電流はマイクカプセル電圧の影響をあまり受けておらず、ファンタム電源電圧の変化に対してほぼ直線的に変化していました。
20200428_ファンタム電圧の影響調査1.jpg

マイクは12Vでもちゃんと音を拾って動作していました。マイクカプセルはかなり低い電圧から動作しているようです。
マイクカプセル電圧の変化から推定して、三太郎さん式の回路、蝦名の回路とも感度は下がりますが ファンタム電源電圧は24Vあれば安定に動作するようです。また、12Vくらいまで低下しても、とりあえずは音を拾うことができるようです。
これらの結果から、予想外に低い電圧から動作していることが分かりました。感度が低下するとか、負荷によっては出力電圧が不足するといったことは考えられますが、動作するという意味では環境の変化に強いマイクアンプであることが分かりました。
posted by lobs at 10:12| Comment(2) | 録音
この記事へのコメント
 測定お疲れさまでした。結構低電圧でも動作しているんですね。
 元々の回路では差動増幅器をFETの定電流源で引いていたのですが、抵抗にしたことで動作範囲が広がったようです。
 WM-&1の推奨はカプセルの電圧が1V程度ですから、24Vまでは普通に使えそうですね。
 ありがとうございました。
Posted by 抜作 三太郎です。 at 2020年04月30日 08:57
そうなんですよね。Masaの手作りオーディオさんで、DEQ2496で使えるとの記事があったので、試してみました。15Vの電圧だとかなり苦しい動作と思われますが、ECM8000と同じように使えるらしいです。
Posted by 蝦名 at 2020年04月30日 11:36
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